但馬救命救急センターは、後期レジデント13名を含むスタッフ21名により構成するチームで、救急科専門医7名、集中治療専門医2名、外科専門医3名、外傷専門医2名、航空医療学会認定指導者5名等が在籍し、内科系、外科系を問わず様々なサブスペシャルティを持つ医師が集まっています。病院前救急診療からER、根本的治療、集中治療、一般病棟治療、外来フォローまで、シームレスに一貫性のある救急集中治療を行っており、決して諦めない「攻めの救急医療」をモットーに、徹底的に「救命」を追求するスタイルが特色です。
診療体制診療圏
兵庫県北部を中心に東は京都府北部、西は鳥取県東部まで、広域の救急患者を受け入れています。








- ドクターカーの運行範囲
- ドクターヘリの運航距離(所要時間)
- ドクターヘリの運航範囲
- 県内救命救急センター
センターの理念・特色
但馬救命救急センターは、病院前から救急外来、緊急手術、集中治療とシームレスにスピード感あふれる救急集中治療を提供しています。それにより全国でもトップクラスの救命率を誇っています。
都会で多くみられる3次救急だけを扱う救命救急センターではなく、1〜3次までのあらゆる救急患者の対応を行っており、365日質の高い救急医療を提供しています。

Emergency Department
救急外来初期診療のみではなく、手術や入院が必要になった場合は必要に応じ専門診療科と協力を行い、手術を含めた各種根治的治療、集中治療、救急病棟入院患者の診療も行います。日本でも数少ない「間口の広い、奥行きの深い」救命救急センターの形態をとっています。

プレホスピタル
ドクターヘリ・ドクターカーの基地病院として「いつでも、どこでも、誰にでも」迅速かつ良質な救急医療を提供出来るよう努力します。

Acute Care Surgery
診療領域として外傷外科、救急外科、外科集中治療およびsurgical rescueをQuaternityで扱います。

集中治療
内科系、外科系を問わず、重篤な急性機能不全に陥った患者の全身状態を安定化させて、早期回復に向かわせるため、専門性の高い急性期管理を提供します。

メディカルコントロール
消防機関の救急隊員、救急救命士の行う救急救命処置の 医学的な質を保障するため、(1)指示、指導・助言 (2)事後検証 (3)教育を組織的、体系的に実施しています。

災害医療
日常診療から災害医療まで災害医療体制を整えて、 地域における健康危機管理の中核機能を果たします。

研修・人材育成
救急医療、集中治療、災害医療に携わる人材を幅広く養成する拠点となります。また病院前救急医療を担うフライトドクターの育成には特に力をいれており、厳格な基準を設けon the job trainingを行っています。
採用・研修についてセンター長挨拶
但馬救命救急センター
センター長 永嶋 太

公立豊岡病院但馬救命救急センターは、地域の救急医療の充実を目的に1979年に兵庫県但馬救急センターとして発足しました。2010年には救命救急センターの認可を受け、ドクターヘリとドクターカーの基地病院に指定されて現在に至っています。
当センターの診療圏は広く、ドクターヘリは当院を基点に半径80㎞の範囲を運航し、ドクターカーは東京都の総面積とほぼ同じ広さがある兵庫県北部全域をカバーしています。当センターはこれらのツールを活用し、医師と看護師の現場投入により早期医療介入を行い、早期の搬送により院内での救急集中治療につないでいます。
病院前救急診療からER、根本的治療、集中治療、一般病棟治療、外来フォローまで、シームレスな救急集中治療を行っており、決して諦めない「攻めの救急医療」をモットーに徹底的に「救命」を追求しています。
当センターが重要なミッションと位置付けているのが「人材育成」です。
この地域の救急医療を守り、次代につなぐため、臨床実習から生涯教育まで医師育成全般を通じて医師の能力向上を支援しています。当センターでは、救急患者の治療から回復まで全過程を実践・経験できるため、救急領域のあらゆることに対応できる診療能力の修得が可能です。また、知識・技術の修得にとどまらず、常に患者の立場に立って考えることのできる人間性豊かな救急医の育成を目指しています。
医師の働き方改革の実施に伴い、現在はチーム制を敷き、交代制勤務で負担軽減を図っています。
当センターは後期レジデント13名やママさん救急医1名を含むスタッフ21名で構成されており、若い医師の意識変化や女性医師の増加にも対応できるように柔軟な勤務形態を整えています。健康で安心して働ける勤務環境の整備とワーク・ライフ・バランスの充実は、質の高い救急医療を提供するためにも欠かせません。
設備面では、高度急性期病床やハイブリッド手術室を備えた新診療棟を整備中です。2027年度に運用開始予定です。
私たちに求められる医療のレベルは、常に高度化・専門化しています。私たちを取り巻く環境も、過疎化・担い手不足・新興感染症等、刻々と変化しています。当センターは、これまで院内外で連携して行ってきた医療を維持しつつ、最先端の医療技術や設備も取り入れ、医療環境や医療サービスの質の向上に取り組んで参ります。